暗号資産の税金について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
メルマガ登録
暗号資産の税金について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
ホーム › 税金の基本・課税ルール › 暗号資産の税率はいくら?かかる条件と申告が必要なケースを解説
税金の基本・課税ルール

暗号資産の税率はいくら?かかる条件と申告が必要なケースを解説

村田さやか / 更新:2026-06-24
暗号資産の税率はいくら?かかる条件と申告が必要なケースを解説
暗号資産で利益が出たけど、結局いくら税金を取られるのか。私が確定申告のサポートをしていた頃、これが一番多い質問でした。結論から言うと、いまの個人の暗号資産の利益は雑所得の総合課税で、他の所得と合算して最大55%まで上がります。
  • 個人の暗号資産の利益は原則「雑所得」で総合課税、税率は他の所得と合算して決まる。
  • 税率の上限は所得税45%+住民税10%で合計最大55%。
  • 税金がかかるのは売却時だけでなく、別の暗号資産への交換や決済でも課税対象になる。
  • 会社員などで暗号資産の利益が年20万円を超えると確定申告が必要になる。
  • 2026年度税制改正大綱では、暗号資産を一律20.315%の申告分離課税へ移す方針が示された(まだ方針段階)。

暗号資産 税率 いくらの結論

仮想通貨の税金を完全解説!ビットコインは本当に55%も課税される?
仮想通貨の税金を完全解説!ビットコインは本当に55%も課税される?

いまの暗号資産の税率は、利益を含めた所得全体に応じて5%から最大55%まで変わります。

理由はシンプルで、個人の暗号資産の利益は原則「雑所得」として総合課税の対象になるからです。給与など他の所得と合算した金額に、所得税の累進税率が当てはまります。

国税庁の資料でも、暗号資産の利益は原則として雑所得に区分されると案内されています。

税率の上限は、所得税の最高45%に住民税10%を足して合計55%です。ここに復興特別所得税も乗りますが、ざっくり「最大で半分以上持っていかれる」と覚えておけば大きく外しません。

暗号資産の利益は最大55%課税。株やFXの一律約20%とは別物で、稼ぐほど税率が上がる仕組みです。

ただし、ここが今いちばん動いているところです。2026年度税制改正大綱では、暗号資産を一律20.315%の申告分離課税へ移す方針が示されたと報じられています。あくまで「方針」であり、まだ決定・施行ではありません。

暗号資産(仮想通貨)の税金はいくらからかかる?

会社員などの給与所得者は、暗号資産を含む副業的な所得の合計が年20万円を超えると確定申告が必要になります。

暗号資産(仮想通貨)の税金はいくらからかかる?

逆に言うと、利益が20万円以下なら所得税の申告は不要になるケースがあります。ただし住民税は別なので、利益が出たら住民税の申告は必要だと考えておくほうが安全です。

扶養に入っている主婦・学生や、もともと確定申告をする個人事業主は基準が違います。私が窓口で見てきた失敗で多いのは「20万円以下だから何もしなくていい」と思い込んで、住民税の申告を忘れるパターンでした。

そして大事なのは、税率は「いくらから」で決まるのではなく「合計所得がいくらか」で決まる点です。利益が20万円でも、給与が高い人ほど暗号資産分にかかる実際の税率は上がります。

暗号資産(仮想通貨)で税金がかかる取引タイミング

暗号資産は、売って日本円にした時だけでなく、交換・決済・受け取りでも利益が確定して課税対象になります。

ここを「円にしていないから税金はかからない」と勘違いする人が本当に多いです。実際は、含み益のあるコインを別の用途に使った瞬間に利益が確定します。

税金がかかる主な取引タイミング
タイミング課税されるかポイント
暗号資産を売却して円にした課税対象取得価額との差額が利益
別の暗号資産に交換した課税対象円にしていなくても利益が確定
商品やサービスの決済に使った課税対象使った時点の時価で計算
マイニング等で報酬を受け取った課税対象受け取り時の時価が所得

この4つは国税庁の暗号資産の計算資料でも、売却・使用・交換などで所得計算が必要になる場面として案内されています。

暗号資産(仮想通貨)を売却したとき

【2026年完全版】仮想通貨の税金|55%→20%の大改正で変わる節税対策を全解説
【2026年完全版】仮想通貨の税金|55%→20%の大改正で変わる節税対策を全解説

暗号資産を売って円にしたときは、売却額から取得価額を引いた差額が利益になります。

たとえば30万円で買ったコインを80万円で売れば、差額の50万円が雑所得として課税対象です。手数料を払っていれば、それは取得や売却の経費として差し引けます。

取得価額の計算には、年間を通して計算する「総平均法」と、買うたびに平均を取り直す「移動平均法」があります。私自身は計算が楽な総平均法で毎年やっていますが、一度選んだ方法は継続して使う点に注意してください。

別の暗号資産(仮想通貨)へ交換したとき

ビットコインで別のコインを買うなど、暗号資産同士を交換したときも、その時点で利益が確定して課税されます。

別の暗号資産(仮想通貨)へ交換したとき

円を一度も経由していなくても、交換は「いったん売って、すぐ別のコインを買った」のと同じ扱いになるからです。

正直、ここがいちばんの落とし穴です。アルトコインを頻繁に乗り換えていた人は、円に換えていないのに利益だけ積み上がっていて、申告期に青ざめる。私が相談を受けた中でも、交換取引の計算漏れは毎年のように出てきました。

暗号資産同士の交換は「円にしていない=非課税」ではありません。交換した時点の時価で利益が確定します。

報酬として暗号資産(仮想通貨)を受け取ったとき

マイニングやステーキングなどで暗号資産を報酬として受け取ったときは、受け取った時点の時価が所得になります。

このときの時価が、そのコインの取得価額にもなります。後で売却するときは、この受け取り時の価格を基準に差額を計算します。

報酬で受け取った分は、まだ売っていなくても所得として計上が必要です。ここを忘れると、売却時に二重で計算ミスが起きやすいので、受け取った日付と時価は必ず記録しておいてください。

暗号資産(仮想通貨)で決済したとき

【2026年大改正】暗号資産の税金が55%から20%に!?今すぐやるべき節税対策を税理士が解説します
【2026年大改正】暗号資産の税金が55%から20%に!?今すぐやるべき節税対策を税理士が解説します

暗号資産で買い物の決済をしたときも、使った時点の時価と取得価額の差が利益として課税されます。

たとえば10万円で買ったビットコインが15万円に値上がりした状態で、15万円分の商品を買えば、差額5万円が利益です。商品を買っただけのつもりでも、税務上は「売って利益を確定させた」ことになります。

普段の決済で使う人ほど、1件ずつの記録が膨大になります。私はこの手の計算は手作業をあきらめて、取引履歴を読み込める計算ツールに任せる派です。

暗号資産(仮想通貨)で確定申告が必要なケース

会社員で暗号資産を含む所得が年20万円を超える人、もともと確定申告をする個人事業主は、暗号資産の利益を申告する必要があります。

暗号資産(仮想通貨)で確定申告が必要なケース

確定申告の期限は、原則として翌年の2月16日から3月15日までです。利益が出た年の翌年に申告する流れになります。

そして、いま注意したいのが制度の変わり目です。2026年度税制改正大綱では、暗号資産を申告分離課税へ移し、税率を一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)とする方針が示されたと報じられています。

適用時期については、解説記事ベースで「2028年1月1日以後」とする記述が見られます。ただしこれは方針段階の話で、最終的には法令原文での確認が必要です。少なくとも直近の申告は、現行の総合課税で計算するのが前提です。

暗号資産(仮想通貨)の利益が確定申告の対象になるケース

暗号資産の利益が確定申告の対象になるのは、年間の利益が会社員で20万円を超えたとき、または事業所得などと合算して申告義務があるときです。

ここで知っておきたいのが、暗号資産の損益のクセです。雑所得である暗号資産の損失は、給与所得など他の区分の所得とは損益通算できません。さらに、損失を翌年以降に繰り越す繰越控除も現行制度では認められていません。

つまり、年内に出た暗号資産同士の損益は相殺できても、暗号資産でマイナスを出したからといって給与の税金が減るわけではないのです。株やFXに慣れている人ほど、ここでつまずきます。

暗号資産の損失は給与など他の所得と相殺できず、翌年への繰越もできません(現行制度)。負けた年も他の税金は減りません。

確定申告をしなかったらどうなる?

【超朗報】仮想通貨の税金がついに最大55%から一律20%へ!2027年から分離課税スタートの現実味!?大改正の前にやっておくべきこと
【超朗報】仮想通貨の税金がついに最大55%から一律20%へ!2027年から分離課税スタートの現実味!?大改正の前にやっておくべきこと

申告が必要なのに放置すると、本来の税金に加えて加算税や延滞税といったペナルティが上乗せされます。

暗号資産は「取引所が国内なら税務署にバレない」という発想が通じにくくなっています。期限内に申告して、後から漏れに気づいたら早めに修正申告するほうが、結果的に負担は軽くなります。

私が実務で見てきた中でも、何年も無申告のまま放置して、後でまとめて指摘されると本税より追徴のダメージが大きいケースがありました。少額でも、利益が出た年は記録を残して申告する習慣をつけるのが結局いちばん安いです。

暗号資産(仮想通貨)の確定申告方法と税金の計算方法

暗号資産の税額は「全所得を合算して課税所得を出し、所得税の累進税率を当てはめる」という総合課税の手順で計算します。

暗号資産(仮想通貨)の確定申告方法と税金の計算方法

流れは3ステップです。まず給与などと暗号資産の利益を足して総所得を出す。次に各種控除を引いて課税所得を出す。最後にその金額に応じた税率をかけて所得税額を求めます。

所得税は課税所得が増えるほど税率が上がる累進構造です。住民税は別途おおむね10%が乗ると考えてください。下表は国税庁が公表する所得税の速算表です。

所得税の税率(課税所得金額に応じた区分)
国税庁 No.2260 所得税の税率より。これに住民税(約10%)が別途かかる。
課税される所得金額税率控除額
1,000円〜194万9千円5%0円
195万円〜329万9千円10%9万7,500円
330万円〜694万9千円20%42万7,500円
695万円〜899万9千円23%63万6,000円
900万円〜1,799万9千円33%153万6,000円
1,800万円〜3,999万9千円40%279万6,000円
4,000万円以上45%479万6,000円

たとえば課税所得が400万円なら、400万円×20%−42万7,500円=37万2,500円が所得税額です。ここに住民税が別で乗ります。暗号資産の利益はこの「課税所得」に乗ってくるので、給与が高い人ほど暗号資産分に高い税率がかかる、というわけです。

取引履歴を1件ずつ手計算するのは現実的ではありません。私は取引所からダウンロードした履歴を計算ツールに読み込ませて損益を出し、その数字を確定申告書に転記しています。会計ソフトのfreeeのように、申告書類を自動作成できるサービスを併用すると手間がかなり減ります。

よくある質問

よくある質問

暗号資産 税率 いくらとは?
個人の暗号資産の利益は原則「雑所得」で総合課税の対象です。給与など他の所得と合算した課税所得に応じて、所得税5〜45%に住民税約10%が加わり、最大で合計55%になります。株やFXの一律約20%とは仕組みが違い、稼ぐほど税率が上がります。
暗号資産 税率 いくらの費用は?
暗号資産取引にかかった売買手数料は、取得や売却の経費として利益から差し引けます。また損益計算をする計算ツールや会計ソフト(freeeなど)の利用料が別途かかる場合があります。具体的な料金は各サービスごとに異なるため、利用前に公式サイトで要確認です。
暗号資産 税率 いくらの始め方は?
まず取引所から年間の取引履歴をダウンロードし、総平均法か移動平均法で年間損益を計算します。会社員で利益が20万円を超えるなら、翌年の2月16日〜3月15日に確定申告します。計算が複雑な場合は損益計算ツールや会計ソフトを使うと、申告書類の作成まで進めやすくなります。

最後に率直な意見を。いまは制度の変わり目で、20.315%への移行は方針が出た段階にすぎません。「もうすぐ20%になるから今は放置でいい」という判断は危険です。直近の申告は現行ルールで進めつつ、取引履歴だけは今日から残しておく。これが私が一番おすすめする一歩です。

この記事について質問できますAIが記事をもとに答えます
こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

村田さやか

元税理士事務所スタッフ(個人事業主の確定申告サポート担当) ・ 自身も暗号資産取引歴3年・毎年自力で確定申告を実施

税理士事務所での勤務経験をもとに、暗号資産の確定申告を自分でもやってみながら、制度の変化を一次情報で追い続けています。難しい税務用語は使わず、初めて申告する人が迷わないよう順を追って書くことを心がけています。

メルマガ登録

村田さやか
村田さやか
税理士事務所での勤務経験をもとに、暗号資産の確定申告を自分でもやってみながら、制度の変化を一次情報で追い続けています。難しい税務用語は使わず、初めて申告する人が迷わないよう順を追っ

記事には書ききれない現場のリアルや最新の動きを、わたしから直接メルマガでお届けします。よかったら登録してください。

登録は無料・いつでも解除できます。