仮想通貨税金はいくらから?課税タイミングと確定申告の基本を解説

- 仮想通貨の利益は原則「雑所得」として総合課税され、所得税と住民税を合わせて最大55%になり得る。
- 売却・他の通貨への交換・決済・報酬の受け取りで利益が確定したときに課税される。
- 持っているだけ(含み益)の状態では原則として課税されない。
- 会社員は給与以外の所得が年20万円以下なら所得税の確定申告が不要になる場合がある。
- 確定申告の期間は原則として毎年2月16日から3月15日まで。
仮想通貨税金の結論

仮想通貨の利益は原則「雑所得」に区分され、給与所得などと合算する総合課税の対象になります。
これは私の意見ではなく、国税庁が明確に案内している扱いです。株式やFXのような分離課税(一律約20%)とはまったく別もの、ここが一番の落とし穴だと私は思っています。
所得税は累進税率で最高45%、これに住民税の標準税率10%が加わります。利益が大きいほど税率が上がり、合計で最大55%に達することがあります。
正直に言うと、私が初めて自分で申告したときも「20%でしょ」と勘違いしていました。実際は給与と合算で税率が決まるので、思っていたより税額が大きくて驚いた記憶があります。
暗号資産(仮想通貨)の税金はいくらからかかる?
会社員などの給与所得者は、給与以外の所得が年20万円以下なら、所得税の確定申告が不要になる場合があります。

ここで注意したいのは、この20万円は仮想通貨だけの数字ではないこと。副業やフリマの利益など、給与以外の雑所得などを全部合算して「20万円以下か」を判定します。
そして「申告不要」と「非課税」は別物です。20万円以下で所得税の申告が不要でも、住民税の申告は別途必要になる点を、私はいつも強調しています。
暗号資産(仮想通貨)で税金がかかる取引タイミング
課税のタイミングは「利益が確定した瞬間」で、保有しているだけでは原則として課税されません。
国税庁の案内をもとに、利益が確定する代表的な場面を整理しました。買って持ち続けているだけなら、含み益が増えても税金はかかりません。
| 取引 | 課税の有無 | ポイント |
|---|---|---|
| 仮想通貨を売却して日本円にした | 課税対象 | 売却額と取得価額の差が利益 |
| 別の仮想通貨へ交換した | 課税対象 | 交換時の時価で損益を計算 |
| 仮想通貨で買い物・決済した | 課税対象 | 決済時の時価で損益を計算 |
| マイニング・ステーキングなどの報酬を受け取った | 課税対象 | 受領時の時価で所得計上 |
| 買って保有しているだけ | 原則課税なし | 含み益は課税されない |
実際に申告してみて一番見落としやすいのは「交換」と「決済」だと感じます。日本円に換えていないから利益じゃない、と思い込んでしまうんです。
暗号資産(仮想通貨)を売却したとき

仮想通貨を売却して日本円に換えたときは、売却額から取得価額を差し引いた金額が利益になり、課税対象です。
取得価額とは、その仮想通貨を買ったときの値段のこと。たとえば30万円で買ったビットコインを50万円で売れば、差額の20万円が利益です。
同じ通貨を何度も買い増している場合、取得価額の計算には「総平均法」か「移動平均法」を使います。最初に届け出をしないと総平均法が原則になります。ここは取引回数が多い人ほど効いてくるので、私は記録を最初からきちんと残すようにしています。
別の暗号資産(仮想通貨)へ交換したとき
仮想通貨を別の仮想通貨に交換したときも、交換時点の時価で損益を計算し、利益が出ていれば課税されます。

たとえばビットコインでイーサリアムを買う。日本円は一度も受け取っていません。それでも、ビットコインを手放した時点で利益が確定したとみなされます。
これは本当に見落としが多いところです。日本円に換えていないから安心、と取引を繰り返した結果、年末に大きな利益が積み上がっていた、という相談を何度も受けてきました。
報酬として暗号資産(仮想通貨)を受け取ったとき
マイニングやステーキングなどで仮想通貨を報酬として受け取ったときは、受領時の時価で所得として計上します。
つまり、受け取った瞬間にその時の価格分が所得になります。受け取った後に値上がりして売れば、売却時にさらに利益が出て、そこでもう一度課税される二段構えです。
レンディングの利息やエアドロップなども、基本的に受け取った時点の時価で考えます。少額でも積み重なるので、私は受領のたびに日付と時価をメモしています。
暗号資産(仮想通貨)で決済したとき

仮想通貨で商品やサービスの代金を支払ったときも、決済時の時価で損益を計算し、利益が出ていれば課税対象です。
買い物に使っただけなのに税金、と驚かれますが、仕組みは売却と同じです。決済の瞬間に、その仮想通貨を時価で手放したと扱われます。
なお、仮想通貨そのものの譲渡は消費税の対象外(非課税)と整理されています。消費税はかからない一方で、所得税側の損益計算は必要、という分け方になります。
暗号資産(仮想通貨)で確定申告が必要なケース
給与所得者で、仮想通貨を含む給与以外の所得が年20万円を超える場合は、所得税の確定申告が必要です。

前述の20万円ルールは「給与以外の所得の合計」で判定します。仮想通貨の利益だけでなく、副業の収入なども一緒に数えるのを忘れないでください。
一方で、もともと確定申告が必要な個人事業主などは、利益が20万円以下でも申告に含める必要があります。20万円の特例は給与所得者向けのものです。
暗号資産(仮想通貨)の利益が確定申告の対象になるケース
売却・交換・決済・報酬の受け取りで確定した利益は、雑所得として確定申告の対象になります。
ここで知っておきたいのが、雑所得の弱点です。仮想通貨でマイナス(損失)が出ても、給与所得など他の所得と相殺できません。
さらに、その年の損失を翌年以降に繰り越すこともできません。株式のような損失の繰越控除は、原則として使えないのです。正直、ここは仮想通貨の税制でかなり不利な点だと私は感じています。
なお、取引にかかった手数料は経費として利益から差し引けます。取引履歴は取引所からダウンロードして、まとめて管理しておくと申告がぐっと楽になります。
確定申告をしなかったらどうなる?

申告すべき利益を申告しなかった場合、本来の税金に加えて加算税や延滞税といった追加の負担が生じます。
取引所は税務当局に情報を提供できる立場にあります。「バレないだろう」で放置するのは、私の実務感覚から言っても危険です。
申告漏れに気づいたら、早めに自分から申告し直すのが一番ダメージが小さい。後回しにするほど延滞税が積み上がるだけです。
暗号資産(仮想通貨)の確定申告方法と税金の計算方法
確定申告は原則として毎年2月16日から3月15日までに行い、税額は「総合課税の累進税率」で計算します。

3月15日が土日祝にあたる年は、翌開庁日が期限です。私は毎年、取引所から年間取引報告書を取り寄せ、利益を集計してから申告書を作っています。
税額のイメージをつかむために、所得税の累進税率を表にまとめました。これに住民税の標準税率10%が別途加わります。
| 課税される所得金額 | 所得税の税率 |
|---|---|
| 1,000円〜194万9,000円 | 5% |
| 195万円〜329万9,000円 | 10% |
| 330万円〜694万9,000円 | 20% |
| 695万円〜899万9,000円 | 23% |
| 900万円〜1,799万9,000円 | 33% |
| 1,800万円〜3,999万9,000円 | 40% |
| 4,000万円以上 | 45% |
上の表のとおり、所得税は最高45%。これに住民税10%を足すと、最大で約55%という水準になります。
計算自体は、取引数が多いと手作業ではきつくなります。私は取引履歴をそのまま読み込める損益計算ツールを併用し、最後の数字を自分で確認する形に落ち着きました。
よくある質問
よくある質問
最後にひとつだけ。仮想通貨の税金で一番怖いのは「日本円に換えていないから大丈夫」という思い込みです。交換も決済も課税対象、ここだけは取引を始める前に頭に入れておいてください。
