仮想通貨確定申告とは?対象者・計算方法・申告手順を解説

- 暗号資産(仮想通貨)の売却・使用で出た利益は、原則として「雑所得」に区分される。
- 暗号資産取引などで得た所得が20万円を超える人は確定申告が必要。
- 医療費控除やふるさと納税で申告する人は、暗号資産の所得が20万円以下でも申告が必要な場合がある。
- 確定申告の流れは「損益計算→申告書の作成・送信→納付」の3ステップ。
- 申告・納付期限は原則2月16日〜3月15日頃だが、年によって変わるため国税庁の当年案内で要確認。
仮想通貨確定申告の結論

仮想通貨確定申告とは、暗号資産で得た利益を国に申告し、税金を納める手続きのことです。
国税庁は、暗号資産の売却や使用による利益を原則として「雑所得」に区分すると案内しています。給与をもらっている会社員でも、暗号資産の所得が20万円を超えれば申告の対象になります。
私は税理士事務所で7年間、個人事業主の確定申告サポートをしてきました。自分でも暗号資産取引を3年続け、毎年自力で申告しています。正直に言うと、最初は「雑所得」と「総合課税」という言葉だけで身構えました。でも、やることはシンプルです。
流れは「いくら損益があるかを計算する」「申告書を作って送る」「納める」の3つだけ。難しいのは1つ目の損益計算で、ここさえ乗り越えれば後は作業に近い。
仮想通貨確定申告とは
仮想通貨確定申告とは、暗号資産の売却・使用などで得た雑所得を計算し、申告書にまとめて税務署へ提出・納税する手続きです。

課税のタイミングを誤解している人が多い。ここはつまずきやすいので整理します。
| 状況 | 課税の有無 |
|---|---|
| 暗号資産を買って保有しているだけ | 原則として課税されない |
| 暗号資産を売却して利益が出た | 利益が雑所得として課税対象 |
| 暗号資産で商品を購入(使用)して利益が出た | 利益が雑所得として課税対象 |
つまり、買って持っているだけなら申告はいりません。「含み益が出たから申告が必要かも」と慌てる人がいますが、売るまでは原則として課税されない。ここを勘違いして余計に悩むケースを何度も見てきました。
確定申告が必要になる人・金額の目安
暗号資産取引などで得た所得が20万円を超える人は、確定申告が必要です。

ただし「20万円以下なら何もしなくていい」とは限りません。医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする人は、暗号資産の所得が20万円以下でも申告が必要になる場合がある、と国税庁は案内しています。
暗号資産の利益は一般に総合課税の対象で、給与など他の所得と合算して税額が決まります。会社員だから関係ない、ということはありません。
確定申告完了までの3ステップ

仮想通貨確定申告の基本的な流れは「所得計算→申告書作成・送信→納付」の3ステップです。
国税庁の案内もこの順番です。私が毎年やっている手順も、結局この3つに収まります。
| ステップ | やること |
|---|---|
| ①損益計算 | 1年間でいくら損益があったかを把握する |
| ②申告書の作成・提出 | 申告書を作り、e-Taxや書面で提出する |
| ③納税 | 算出された税額を期限までに納める |
一番時間がかかるのが①です。取引所が複数にまたがると、データを集めるだけで一苦労。私は取引所ごとの年間取引報告書を先に全部ダウンロードしてから計算に入ります。これだけで後の作業がぐっと楽になります。
年間取引報告書は取引所から交付される場合があり、1年間の取引確認に使えます。ただしこれは取引所が出す書類で、国税庁の法定添付書類そのものではない点は覚えておいてください。
損益計算の方法(総平均法・移動平均法)
暗号資産の所得計算は「総平均法」または「移動平均法」の考え方で行います。

言葉は難しそうですが、どちらも「買った暗号資産の平均単価をどう出すか」の違いです。総平均法は1年分の購入をまとめて平均する方法。移動平均法は買うたびに平均単価を計算し直す方法です。
| 方法 | 平均単価の出し方 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 総平均法 | 1年間の購入分をまとめて平均 | 取引回数が多く、まとめて計算したい人 |
| 移動平均法 | 購入のたびに平均単価を計算し直す | 取引のたびに損益を把握したい人 |
正直、初めての人には総平均法のほうがラクだと私は思います。取引のたびに計算し直す移動平均法は、回数が多いと手作業ではしんどい。一度選んだ計算方法は継続して使うのが原則なので、最初に決めるときは慎重に。
国税庁は「スマホで確定申告(暗号資産編)」という案内資料を公開していて、計算書の使い方や手順を確認できます。自分で計算する人は、まずここを見るのが近道です。
仮想通貨の計算書(総平均法)を使用する場合
総平均法を使う場合は、国税庁の暗号資産の計算書に1年分の取引データを入力すれば、雑所得の金額が算出されます。

入力する主な項目は、年始の保有数量、その年の購入数量と金額、売却数量と金額です。私が使ったときは、取引所ごとに数字を集計してから1つの計算書にまとめました。
申告書第二表には、所得の種類や金額を記載します。計算書で出た雑所得の金額を、申告書の該当欄へ転記する流れです。
ここは意外と知られていません。「計算書も一緒に出さなきゃ」と思い込んでいる人がいますが、提出は不要。ただし税務署から問い合わせがあったときのために、計算の根拠は必ず残しておきましょう。
申告・納付の期限と費用の考え方

確定申告・納付の期限は原則として毎年2月16日〜3月15日頃ですが、年によって土日祝日の関係で変動します。
その年の正確な期限は、国税庁のその年の申告期限案内で確認するのが確実です。期限を過ぎると加算税や延滞税がかかることがあるので、ここは早めに動くのが得策です。
費用について、自分で国税庁の確定申告書等作成コーナーを使って申告すれば、申告そのものに手数料はかかりません。私は毎年これで済ませています。
取引が複雑で自力が難しいなら、損益計算ツールや税理士への依頼という選択肢もあります。費用は依頼先によって幅があるため、ここで具体的な金額は出しません。見積もりは依頼先に直接確認してください。
よくある質問
仮想通貨確定申告でよく一緒に検索される疑問に、一次情報をもとに答えます。

よくある質問
最後に一言。難しく見えても、やることは「集める・計算する・出す・納める」だけです。迷ったら国税庁の案内に立ち返るのが一番早い。今年こそ後回しにせず、まずは取引所のデータをダウンロードするところから始めてみてください。
